西部地区の境界線

2016年も明けて早々に、HP作成の会議と、春のバル街出店に向けての準備に忙しく、振り返る間もなくあっという間にGWです。
あっという間にコラムの順番もまわってきてしまいました。
今回は意外と人それぞれ解釈の違う“西部地区の境界線”に触れてみようと思います。
函館の西部地区とはエリアの通称だと思うんだけど、一般的には元町や末広町等を含む都市景観形成地域の事をこう呼ぶ人が多いみたいです。
僕にとってはそれだと狭くて、函館駅前の大門から函館山方面に向かっての全範囲だと思っています。
これには理由があって、中学入学と同時に西部地区に引っ越してきた僕が、多感な時期を過ごし、当時遊び場にしていたのがこのエリアです。
このエリアに住む同世代は学校が違っても、放課後や休みの日にはよく一緒に遊んでいて、
それは学習塾が一緒になるのがこのエリアだったからだと思います。
バスケットボール、スケボー、海水浴、肝試し、ソリ滑り、バンド、
だいたいこんな事をやって遊んでいました。
当時の経験が自分の人間形成に大きく影響を与えていると思います。
その頃の函館駅前は、今に比べるとお店もたくさんあって、自然と都会が小さい範囲に凝縮されていたこのエリアで、刺激的な友人達と過ごしていたことを僕はなんとなく誇りに思っていました。
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それから月日が経ち、函館を10年近く離れ、都会での生活を経て3年前にまた函館に帰って来たけれど、意識的にまた西部地区に住んでいます。
当時の友人達や先輩達の中にも、同じようにここに帰って来た人も少なくなく、新たな出会いもあり、今も日々まわりの人達から刺激をもらっています。
他の街での生活も楽しかったし、今でも旅行なんかは常に行きたいと思っています。
それでも、これからやりたい事を考えるとやっぱりこのエリアでの事。
函館近郊には西部地区以外にも魅力的な場所は結構あるけど、ここは掘れば掘るほど楽しいことが出てきそうで、まだまだ知らない事もたくさんある。
一生かけても遊びつくせないかもしれないとも思ったりします。
当時はあまり意識していなかったけど、季節によって形を変える函館山や、町の匂いや音にも関心をもてるようになりました。
column201604_021大門でお酒を飲んだり、山の麓でコーヒーを飲んだり、海までドライブしたり、古い建物を探して歩いたり、子供と函館公園に行ったり、
当時と暮らし方は変わったけど、やっぱり今でも、このエリアが僕にとっての西部地区です。
箱バル不動産  蒲生 寛之